おはようございます。うちゅーじんです。
GW期間中も相場は動いており、今週はリスクオフ方向に大きく窓を開けてのスタートとなりました。その材料となったのが、トランプ大統領の中国に対する追加関税の示唆です。 現段階では交渉前の牽制の可能性が高いと思われますが、 この問題が拡大するようだと今後もリスクオフが続く可能性があります。米中の貿易協議に関しては少し前まで楽観論がありましたが、今回の発言でやや冷え込んだ状況です。 以前にも解説した通り、中国とオーストラリアは経済的な繋がりが深いです。よって、今回の中国のトランプ発言でより影響を受けやすいのは豪ドルです。今日はダウ&日経と豪ドルから解説します。
NYダウ
昨年末に大きく下落したものの、その後はV字回復して史上最高値の手前まで上昇しています。 今後、高値更新する可能性は考えられますが、その後の上値余地がどれだけあるかは分かりません。一つ前の高値更新時もわずかでした。今回も同様になる可能性はあります。
ボトムからの上昇の初動は非常に強かったですが、徐々に勢いが衰えジリジリとした動きになっており、現在は下落中です。短期で見ると小さくダブルトップが成立しているようにも見えます。
図に示したようにダブルトップが成立しています。ネックラインとターゲットをオレンジ色の太線で示しています。昨日の下落で既にターゲットをほぼ達成していると考えることもできますが、その後の上昇で一時はネックラインを上に抜けるも結局は上ヒゲ陰線となりネックラインの下で終値を迎えています。よって、まずはダブルトップのターゲット付近までの下落を考えておきたい状況です。また、オレンジ色で示した上昇トレンドは既に終了していることもあり、今後はピンク色の階層に注目します。現在フィボナッチリトレースメント50%を達成しています。61.8%付近までの下落は想定しておいても良さそうです。
急上昇して窓を埋めてからは再び強く下落してます。短期でトレンドは下なので、とりあえず目先では戻り売りを検討したい状況です。ダブルトップのネックラインをローソク足の終値で上回ってくると様子見した方が良いかも知れません。この考えは大きい時間足を優先します。例えば1時間足の終値で上回っても4時間足の終値で上回っていなければ様子見解除ということです。
日経225
こちらも昨年末にボトムをつけてから上昇中ですが、ダウほど上昇の勢いが強くありません。現在は下落全体に引いたフィボナッチリトレースメント61.8%を達成しています。ここまでの上昇がジリジリとした動きだっただけに、61.8%達成でやや大きめに下落する可能性も考えておいた方が良さそうです。
先週末に高値をつけ、今週に入ってからは大きく下に窓を開けて下落しています。既に61.8%を達成しており、しかもRSIには二度目のダイバージェンスがついているため、ここから急上昇する可能性は考えにくいです。かと言って下落か?と言われると、現時点では本格的な下落にも疑問を抱かざるを得ない状況です。とりあえずオレンジ色の階層のトレンドに着目します。現在は23.6%と38.2%の中間付近まで下落が進行しています。今後のサポート、まずははトレンドライン、そして下落が続くようだと61.8%の下まで進行する可能性は考えておいても良さそうです。
ダウはほぼ窓埋めしましたが、日経は窓埋めできず下落に転じています。とりあえずは短期足を見ながら下方向に追いかけるのが良さそうです。
大きく窓を開けて下落後に調整し、再び下落中です。下落の初動が非常に大きかったため、トレンドライン付近までの下落は考えておいても良いかもしれません。その後は状況を見ながら判断しようと思います。
AUD/USD
ピンク色で示した上昇に対してフィボナッチリトレースメントを引いています。以前から61.8%を下値ターゲットの目安にしていましたが、まもなく達成しそうな状況です。既にRSIにはダイバージェンスがついています。目先では下方向に追いかけるとして、 61.8%達成後に4時間足のボトムで強気な形が出現するようなら上昇に転じる可能性があります。特に、下落の材料となっている米中協議が結局は丸く収まる(今回のトランプ発言はただの牽制だったということ)ようであれば豪ドルが強くなる可能性は十分に考えられます。
オレンジ色のトレンドの内部に青色のトレンドを確認できます。まずは青色の下落トレンドが続くシナリオを考えておきます。
既に直近の下落に対する61.8%を達成していますが、今のところトップに反落の兆候は見られません。兆候無しに下落することもよくありますが、その場合はご縁無しと考えた方が良いです。着色した高値が下落トレンド終了ラインです。しかし青色のトレンドが終了しても一つ大きい階層のオレンジ色のトレンドも下落トレンドです。オレンジ色の61.8%にも注目しておいた方が良いです。
USD/JPY
週明けの下落で、直近の上昇に対する78.6%まで下落が進行しました。価格帯的には上昇に転じてもおかしくありませんが、買いでエントリーするには根拠に乏しい状況です。RSIにダイバージェンスがついてくると買いやすいです。それまでは短期足に注目です。
大きく下落した後は強い初動で反発し、直近の下落に引いたフィボナッチリトレースメント50%の手前まで上昇しています。その後の下落を見ると、やや勢いが弱いです。よって、図に示したようにいったん反発して61.8%を達成後に再び下落するシナリオは考えておいても良さそうです。トレンドフォローという点に着目すると、単純にオレンジ色で示したトレンドを追いかけるだけです。
分かりやすいのはオレンジ色で示したようにジグザグ型の調整で61.8%を達成に行くシナリオですが、青色で示したようにフラット型の調整となる可能性も考えておいた方が良いです。どこかのタイミングで上昇し始めたとして、その勢いが緩やかでジリジリとした上昇だとこちらの可能性を考え始める必要があります。
ドルストレートの中で弱くなりやすいのはここまで解説した豪ドルですが、強いのはというと、円の他にポンドです。よって弱い豪ドルと強いポンドの通貨ペア(ポンドオージー)は流れができやすい可能性があります。
GBP/AUD
ボトムから緩やかに上昇トレンドを描いています。そして、直近でわずかに高値を更新しています。これは週足なので今週の終値次第ではありますが、今週も強気で終われば61.8%を目指す動きになる可能性があります。
わずかに高値を更新しています。窓を開けて始まったためトップの形が見慣れないものになっていますが、特に深く考える必要は無さそうです。
基本的にはポンド買い豪ドル売り(上方向)を考えたい状況です。トップからの下落が強いので、ジグザグ型の調整になる可能性を考えておいた方が良さそうです。調整終了の下値ターゲットの目安は、直近の上昇に引いたフィボナッチリトレースメント38.2%の手前です。短期足は省略します。
今日は以上です。リスクオフ気味とは言っても、最後に解説したように通貨ごとに強さが異なっています。少し前の一方的なドル買い相場というわけではありません。それぞれの通貨を分析し、テクニカルに従ってポジションを持つのが良いです。
それでは今日も頑張りましょう♪