大人気の楽天ブラックカードに関する記事の3つ目です。過去の2つはこちらです。
実は、僕は既に楽天ブラックカードを解約しています。この記事では、僕が1年ほど楽天ブラックカードを使って感じたことや解約理由、そしてどんな人に向いているのか等について淡々と語ります。
誤解の無いよう最初に言っておくと、楽天ブラックカードは素晴らしいカードです。人によってはその恩恵を十二分に受けられることでしょう。
楽天ブラックカードをどのように使ったのか
僕は、楽天ブラックカードを全ての楽天サービスの支払いに使ったのはもちろん、他にも次のような支払いに使いました。
- 水道・光熱費の支払い
- 各種保険料の支払い
- 宿泊予約サイト・宿泊施設への支払い
- オンラインショップへの支払い
- 実店舗への支払い(コード決済に対応していないお店など)
だいたいこのような感じです。すごく普通の使い方です。
楽天ブラックカードを1年ほど使ってみた感想
獲得できる楽天ポイントは少し増えた!しかし・・・?
楽天ノーマルカードから一気に楽天ブラックカードに変更(こちらを参照)したので、獲得できる楽天ポイントは増えました。具体的に何が増えたのか、その内訳を見てみましょう。
SPUで+2%!!しかし還元率はゴールドカードと同じ
下の票を見て分かる通り、ノーマルカードよりブラックカードの方がポイント還元率が2%高いです。ただし、それはゴールドカードでも同じです。
カードのランク | SPU還元率 | 年会費(税込) |
---|---|---|
楽天ノーマルカード | +2% | 0円 |
楽天ゴールドカード | +4% | 2,200円 |
楽天プレミアムカード | +4% | 11,000円 |
楽天ブラックカード | +4% | 33,000円 |
それなら、年会費の安いゴールドカードの方が良いですね。
誕生月にポイントUP!!しかしプレミアムカードも同じ
楽天ブラックカードを持っていると誕生月に楽天市場でもらえるポイントが1%加算されます。
カードのランク | いつ | 何を利用すると | どれだけ |
---|---|---|---|
楽天ブラックカード | 誕生月 | 楽天市場 | +1% |
楽天プレミアムカード | 誕生月 | 楽天市場 | +1% |
しかし、この「お誕生月サービス」は楽天プレミアムカード(年会費11,000円)でも受けることができるのです。それなら、年会費の安いプレミアムカードでも良いですね。
火曜と水曜に楽天市場でポイントUP!!しかし!?
楽天ブラックカードには、火曜と水曜に楽天市場のポイントが1%加算されるという特典があります。
カードのランク | いつ | 何を利用すると | どれだけ | その他の条件 |
---|---|---|---|---|
楽天ブラックカード | 火曜・水曜 | 楽天市場 | +1% | – |
楽天プレミアムカード | 火曜・水曜 | 楽天市場 | +1% | 楽天市場コース選択 |
しかし、この特典も楽天プレミアムカードで楽天市場コース(後述)を選べば受けることができるのです。うーん。
楽天トラベルを利用するとポイントがUPするが・・・
楽天ブラックカードには、楽天トラベルを使うとポイントが1%加算されるという特典があります。
カードのランク | いつ | 何を利用すると | どれだけ | その他の条件 |
---|---|---|---|---|
楽天ブラックカード | いつでも | 楽天トラベル | +1% | – |
楽天プレミアムカード | いつでも | 楽天トラベル | +1% | トラベルコース選択 |
しかし、この特典も楽天プレミアムカードでトラベルコース(後述)を選べば受けることができるのです。
結局、ポイントUP系の特典は低クラスカードより少し良いだけ
このように、ポイント還元率のみに着目すると楽天ブラックカードだからといって特別に優れているわけではありません。プレミアムカードより少しだけ良いという程度です。
楽天プレミアムカードはどれか1つ、楽天ブラックカードは全ての特典を受けられる。
コース名 | いつ | 何を利用すると | どれだけ |
---|---|---|---|
楽天市場コース | 火曜・木曜 | 楽天市場 | +1% |
トラベルコース | いつでも | 楽天トラベル | +1% |
エンタメコース | いつでも | 楽天ブックス&楽天TV | +1% |
買い物もトラベルもどっちもたくさんする人には良いのかもしれません。エンタメは省略しましょう。
楽天プレミアムの恩恵もあるが無料は初年度のみ
楽天プレミアムは、楽天ブラックカードを持つと最初の1年間だけ無料で使うことができます。2年目以降は3,900円(税込)です。
楽天プレミアム(ブラックカードだと最初の1年間だけ無料)
- 楽天市場で送料分のポイントを還元、送料無料の場合はポイント+1%(2,000円以上買い物のみ対象、上限500ポイント、対象外あり)
- 楽天トラベル利用時のポイント+1%(大人2名利用以上&税込30,000円以上/回の予約のみ対象、上限500ポイント/月)
- 楽天ブックス、楽天TV利用時のポイント+1%(4,000円以上/回の注文のみ対象、上限400ポイント/月)
送料分の楽天ポイントが還元されるのはすごく嬉しいですが、2,000円未満は対象外な上に、1回あたりのポイント上限が500です。これだとAmazonの圧勝ですね。それに最近だとAliexpressなど個人輸入できるサービスも増えてきていて、楽天市場を使う機会も昔と比べて圧倒的に減りました。EC分野に関しては競合が素晴らしいです。ちなみにAliexpressはRakutenRebatesの対象店舗です。どんどん使って楽天ポイントを稼ぎましょう。楽天トラベルの方も()内の条件がネックです。
結局、楽天ブラックカードはポイントUPに貢献したと言えるのか
僕の場合、答えは「NO」でした。もちろん楽天ノーマルカード時代と比べると獲得ポイント数は増えました。ただし、それはブラックカード特有の特典によるものではないのです。仮に僕が同時期に楽天プレミアムカードやゴールドカードを使っていたとしても、得られた楽天ポイントにそれほど大きな差はなかったはずです。よほど条件に当てはまる人でないと、ポイント面で楽天ブラックカードが大きく優れることは無いと思われます。
ポイントUP系以外の特典はどうだったのか
ポイントUP系以外の特典を見てみましょう。
各種保険
内容は良いですがお世話になることはありませんでした。幸せなことではありますが。
コンシェルジュ
使い忘れてました。というより用途を見出せませんでした。スマホがない時代だと役に立ったのでしょうか。文字を打つより電話したがる人には向いているのかもしれません。ぜひ使ってみた方の感想を聞いてみたいです。慣れない海外だと活躍するかもしれませんね。
国内空港ラウンジ
使いませんでした。楽天ブラックカードを持っているときに空港を利用することがありませんでした。ちなみに空港ラウンジは過去に使える機会が何度もあったけど、一度も使ったことがないです。会費制カードの特典として大袈裟に書かれがちな空港ラウンジですが、実際はそんなに良いものではないです。
プライオリティパス
- プライオリティパス提携ラウンジ(ドリンク・軽食・時々シャワーあり)を利用できる
- 空港にある一部のレストランが価格制限付で無料になる
- プライオリティパスのグレードはプレステージ会員(利用回数の制限なし)
- 同伴者2名(本人を含む3名)まで無料(超えると3,300円/人)
ポイントUP系以外では期待できる唯一の特典ですが、こちらも空港を利用することがなく今回は使いませんでした。
プライオリティパスを上手く使える人なら楽天ブラックカードを使いこなせる可能性があります。プライオリティパスはラウンジだけでなく空港の一部の飲食店でも使えるので、頻繁に海外に行く人にとってはすごく嬉しいようです。例えば空港にある「ぼてぢゅう」に計3名で食事をしに行けば3,400円×3名分がタダになるということ(未確認)です。楽天ブラックカードで得られるプライオリティパスは同伴者2名までの計3名までが対象である点が特徴です。
頻繁に海外へ行く人だとプライオリティパスの恩恵は大きいはずです。
ちなみに、僕は空港の待ち時間はお土産屋さんをフラフラするのが好きでした。何も買いませんけど。
手荷物宅配サービス
空港を利用しなかったので使う機会がありませんでした。でも、もし使う機会があったとしても使っていないと思います。僕は自分の荷物は自分で運びます。そもそも年間2回しか使えないので存在を忘れていました。
トラベルデスク(窓口)
海外に行かなかったので使う機会がありませんでした。海外でカード盗難に遭ったら使っていたかもしれません。
レンタカー
海外に行かなかったので使う機会がありませんでした。海外で頻繁に車を借りる方は良いのかもしれません。ハーツレンタカーの特典に関しては、僕には何も分かりません。
ポイントUP系以外の特典まとめ
最も分かりやすいのがプライオリティパスで、空港を経由する度に上手く利用すれば大きな恩恵を受けられるはずです。その他に関しては、僕にはよく分からないというのが正直な感想です。
デメリット:カード番号が変わるので大変
あえて書くことではないし事前に分かっていたことなのですが、楽天カードをアップグレードするとカード番号が変わります。支払いに楽天カードを登録している全てのサービスで支払い方法を変更しなければなりません。経験するとすごく大変で嫌になります。会社によっては書類を取り寄せて入力し、印鑑まで押して返送しなければならないものもありました。時代遅れなので本当にやめてほしいものです。
ちなみにダウングレード(解約)のときはもっと大変でした。お試し感覚でブラックカードにしてしまうと事務作業が増えます。
楽天ブラックカードを使ってみた感想 まとめ
すごく簡単にまとめます。
- 楽天ポイントを目的にするのならブラックカードである必要はない
- 頻繁に海外へ行かないのなら楽天ブラックカードである必要はなさそう
- その他の特典は僕の好みやライフスタイルに合わなかった
あとは、ポイントUP系に関しては複雑な仕組みを理解しないと使いこなせません。とにかく小さい注意書きや細かい条件が多くて面倒です。楽天さんもっと明朗化してください。
僕が楽天ブラックカードを解約した理由
解約した理由について簡単に書きます。
年会費に見合う特典の使い方ができなかったため
これは上で述べた感想の通りです。
楽天ポイントを目的にするのならブラックカードである必要はない
頻繁に海外へ行かないのなら楽天ブラックカードである必要はなさそう
その他の特典は僕の好みやライフスタイルに合わなかった
当時の僕には合いませんでした。ただそれだけのことです。
JCBブランドが不便だったため
当時の僕にとってはこれが決定的でした。
- PayPayに登録できない
- Kyashに登録できない
キャッシュレスがどんどん普及してゆく中でこれは困りました。サポートに問い合わせて、「JCBが不便だから他のブランドへ変更したい」と伝えたところ、「ブランドの変更はできない」との回答。ブランド変更ができるのはアップグレード時のみとのことでした。Masterを選んでいたらまだ持っていたかもしれません(現在はVISAも選べます)。JCBもメリットはあるんですけどね。
楽天ゴールドカードで十分だと感じたため
僕が最も重視するのはポイント還元率です。
楽天ポイントを目的にするのならブラックカードである必要はない
上でも書きましたが、これなのです。そして、僕のライフスタイルだと楽天プレミアムカードである必要もありませんでした。楽天ゴールドカードで十分だと感じたのです。
楽天ブラックカードが向いているのはどんな人か
個人的な見解を書きます。
楽天経済圏にいて、しかも頻繁に複数人で海外へ行く人
楽天ブラックカードの数ある特典の中で、大きな額を使い放題(1フライトで1回)できる唯一の特典がプライオリティパスです。プライオリティパスがあると空港のラウンジ(軽食や飲物もあり)で快適な待ち時間を過ごせるだけでなく、空港の一部の飲食店が無料になります。上にも書きましたが次の通りです。
プライオリティパスはラウンジだけでなく空港の一部の飲食店でも使えるので、頻繁に海外に行く人にとってはすごく嬉しいようです。例えば空港にある「ぼてぢゅう」に計3名で食事をしに行けば3,400円×3名分がタダになるということ(未確認)です。
プライオリティパスが付いてくるクレジットカードは他にもありますが、楽天ブラックカードのプライオリティパスは同伴者2名(本人を含めて3名)まで無料で入れるという点が特徴です。よって「複数人で」という書き方にしました。
大衆的なライフスタイルの人は楽天ゴールドカード
僕はこのように思います。ちなみに写真の通りJCBですが、VISAの楽天カードも持っています。(楽天カードを2枚持つ方法についてはまた記事を作ろうと思います。)
やはり楽天経済圏は魅力的
不満な点はありますが、僕は楽天を使い続けます。それは楽天経済圏は魅力的だからです。現代において「ポイント」≒「オカネ」と言っても過言ではありません。
安い4Kモニターを探してたんだけど、楽天スーパーセールで値下げ&ポイントUPでお得だったのでDellのS3221QSを買ってみた。
— うちゅーじん (@uchujin556) September 10, 2020
僕の場合は実質36,582円で買えました✨
FullHDモニター4枚分として使う予定です。
湾曲モニターは初めてなので使ってみたら感想を書くよ😃https://t.co/8W9y5JgKGV pic.twitter.com/ZC72da12dK
このように、場合によってはポイント還元率20%を超えることもあります。これは僕にとって2割引と同じです。
ポイント還元率を上げるコツ(ハードル超低め)
日常生活で必ず使うサービスを楽天にすることです。特にSPU対象のサービスを多く使うと楽天市場でのポイント還元率が上がるのですごくオススメです。
楽天モバイルなんて1年間は無料な上にSPU対象(+1%)なので、使わない理由はないと思います。僕も旧楽天モバイルから替えて使っていますが全く問題ないです。(ちなみに端末はXIAOMI Mi note 10 liteです。)設定はすごく簡単。マニュアルを読めばすぐにできます。
この記事を読んでいる方はみなさん持っていると思いますが楽天カードは必須です。SPUポイント対象で、年会費無料のノーマルカードでもSPU(+2%)です。楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカードならSPU(+4%)です。
旅行や出張に使える楽天トラベルはもちろんSPU対象(+1%)です。
あとはヘアサロンを予約に使える楽天ビューティーもSPU対象(+1%)です。登録店舗数が少ないのが難点ですが、僕は「お店選びの選択肢が減る」とプラスに考えています。
SPUでポイントUPの基盤が整えば、あとは普段のお買い物をするだけです。僕はAmazon定期便にしていたものを全て楽天24で買うようにしました。Amazonと比べると納期は遅いですが許容範囲内です。家電やPC周辺機器などはポイント込で価格比較をして安ければ楽天Bicで買うようにしています。
これはSPU対象ではありませんが、ゴルフをされる方だと楽天GORAも使えるでしょう。
このように、普段から使っているサービスを楽天に変えるだけでポイントが還元され、しかもその種類が多いほどポイント還元率が上がるという点が魅力的です。大量に届くメルマガなど専用フォルダに自動分類してしまえば良いのです。
最後に
僕は楽天ブラックカードがライフスタイルに適していなかったので楽天ゴールドカードにダウングレードしました。しかし、楽天ブラックカードが適している方もいらっしゃると思います。やっぱり自分に適したものを選ぶのが最も合理的で良いのではないのでしょうか。クレジットカードに限らず、何事にも言えることですね。